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 『金鐘長鳴」(73年8月)

『金鐘長鳴』には、次の作品が収録されています。

・小説・
「胸懐」…士敏
「金鐘長鳴」…立夏
「踏着晨光」…姚克明
「前進、進!」…董徳興
「孟新英」…林正義
「林海雪梅」…殿群
「桐花盛開」…余方徳
「離艦之前」…黄進捷
「第一課」…谷雨

・文学理論・
「做偉大時代闘争生活的記録員」(創作体会)…段瑞夏
「努力塑造工農兵英雄形象」…常峰
・散文、伝記・


 「胸懐」  士敏

登場人物
 杜金根…浦江造船場造船台作業所主任。仕事熱心だが、青年に対する理解が足りない。 
 幸小竜…青年。早く造船作業に加わりたいと思っている。
 魏傳宝…工場党委員会委員。杜金根の師匠。青年の革命性を高く評価している。

あらすじ
 杜金根は、青年らが早く造船作業に参加したいと要求しているので、頭を痛めている。魏傳宝は、幸小竜の造船に対する情熱に感心し、彼らを作業に参加させる。全員の協力で、なんとか計画通り、船を完成させる。

 「金鐘長鳴」  立夏

登場人物
 丁宝康…望湖亭の駅長。仕事は真面目だが政治意識は低い。
 巧姑…望湖亭で働く若い女性。望湖亭の革命委員会主任。英雄人物
 鄭老師…杷派甲が鉄路局訓練班にいた頃の先生。一月革命風暴の後、鉄路局の人事所の責任者となる。丁宝康を解任しようとする。
 範…鉄路局が送り込んだ調査員。

あらすじ
 67年の1月革命風暴の後、新幹部が実権を握る。新幹部はそれまでのタイム・テーブルを改正し、よりたくさんの列車が走れるようにする。
 改正後、初めての列車が望湖亭を通過する日、農民が駅にやってきて、新種の稲の種を列車に積み込んでほしいと駅長の丁宝康に頼む。駅長は彼らに同情する ものの、列車を遅らせることによって、新幹部らの面子をつぶしたくないと思い、拒否するが、巧姑は、時間を守ることは、我々の目的ではなく、プロレタリア 階級に奉仕することこそ、我々の目的であると、駅長を説き伏せ、駅員の家族や、他の仕事の職員を動員し列車が到着次第、荷物を積める準備を整える。
 このことを知った鉄道局の人事所の責任者、鄭老師は、老実権派だとして丁宝康を解任するよう、巧姑に命令する。さらに、鉄道局が派遣した調査組の責任者、範がやってきて鄭老師の命令の執行を要求するが巧姑は、きっぱりとこれらを拒絶する。
 列車が到着し、巧姑の指揮のもと荷物の積み込みは順調に進み、列車は時刻どおり駅を出発した。
その後、鉄道局に、調査員を走資派として訴える巧姑らの手紙が届く。

 「踏着晨光」   姚克明

登場人物
 於春興…もと清掃員。文化大革命後、区委員会常務委員になり人事を担当する。
 於小強…於春興の息子。
 陸大山…清掃員、業務組長。
 張利風…豊収百貨商店の買い入れ員。
 張敏 …張利風の息子。
 桂英姉さん…於春興の姉、張利風の同僚。

あらすじ
 於春興は息子が無線工場で働きたいのを知っているが、自身の職権を濫用せぬため、息子を清掃局で働かせようとする。張利風は自分の息子が電線工場で働けるように、於春興に時計を送る。
 翌朝、於春興は息子を連れて汲み取り作業に行く。張利風は彼と知らずに、清掃員を批判しようとするが、逆に時計を送ったことなどを暴露される。

 「前進、進!」   董徳興

登場人物
 丁敢闖…養鴨隊長。女性。英雄人物
 郭英正…養鴨隊党支部書記。女性。
 朱阿富…養鴨隊副隊長。男性。反面人物。土地改革の際、富農だったが貧農と偽った。 
 王尉(草冠)… 農場に新しく来た知識青年。女性。
 阿土伯…老貧農。丁敢闖を手助けする。

あらすじ
 養鴨隊長、丁敢闖は朱阿富の妻が、自分の鴨に公共の餌を食べさせていたので、彼女を批判する大字報を張り出す。朱阿富はこれを不服とする。
 丁敢闖らは、上部の指令で鴨の買い出しに出かける。朱阿富は彼女らが買ってきた鴨を殺そうとするが、丁敢闖らに見つかってしまう。

 「孟新英」   林正義

登場人物
 孟新英…紡績工場で働く女性、25才。小組の組長。英雄人物。
 揚倍(草冠)…小組の一員。単純な人物
 顧雅琴…紡績工場で働く女性。孟新英と同期で工場に入り、先進分子として表彰されるが、結婚後、劉微芝の影響で堕落する
 劉微(草冠)芝…工場の医療所の看護婦。商人の娘で、資本家の妻である叔母に育てられその影響を受けている。反面人物。

あらすじ
 孟新英組長の小組は成績、思想とも優秀で常に表彰されているが、この組に有名な落伍分子の揚倍が加入する。孟新英は、彼女を教育しようとするが、彼女はなかなか生活態度を改めない。孟新英は彼女に悪影響を与えている人物が、医療所の劉微芝だと知る。
 その後、孟新英らの工作で揚倍は自身の立場を思い出し、先進労働者となり表彰される。

 「林海雪梅」   殿群

登場人物
 王紅梅…女性隊二班の班長。
 馬永倹…支部書記
 江静絹(女扁)…女性隊の一員。すぐ泣く
 陳  …女性隊の一員。すぐ怒る。
 張大江…副指導員。男性。女性に理解がある。
 張小江…張大江の弟。16才。まだ幼い。
 黄二 …男性隊員。
 袁玉才…支部委員、下層中農出身。学生を愛し、彼らを率いて伐採に向かう。
 徐文虎…男性隊員。力持ち。女性隊員をからかう。女性蔑視の傾向がある。 

あらすじ
 王紅梅らは、馬支部書記に頼み込み、ようやく伐採に参加する。彼女らは労働の過程で、女性の地位向上を目指す。労働は順調に進み、省から表彰される。最後の歓迎会で全員が共産党入党届けを出す。

 「桐花盛開」   余方徳

登場人物
 王海明…第三連指導員。もうすぐ、隊を離れ別の部署へ異動する。英雄人物
 張大雷…副指導員。もと、公文書係。軍隊の経験が少ない。二十歳過ぎの若い幹部。配慮が足りない。
 謝南…新兵。口数が少ない。

あらすじ
 新しく配属された張大雷は兵士に対する理解が足りないと王海明に指摘される。王海明は、兵士を理解するには、彼らを愛することだと教え、一冊のノートを渡す。そこには、兵士一人ひとりの経歴が書かれてあった。

 離艦之前  黄進捷

登場人物
 高鴻…今日を最後に、艦を降り水雷除去の教員となる。廬剛が入隊したときから面倒を見てきた。
     子供の頃、国民党の水雷で兄を殺される。英雄人物。
 廬剛…新班長。仕事熱心だが、配慮が足りない。陸上が得意。
 趙鉄竜…一ヶ月の新兵。水雷爆破訓練をやりたがっている。
 徐参謀長…艦の責任者。

あらすじ
 水雷除去訓練は無事に終わるが、装置が一つなくなってしまう。高鴻は原因を突き止めるよう提案するが、新班長廬剛は兵士の志気が落ちてしまうことを心配し、水雷爆破訓練を実行しようとするが、 徐参謀長によって中止させられる。
 艦が港に着いた後、高鴻は、原因が趙鉄竜が誤って油を塗っていたことだと突き止める。廬剛はそれを知り、それを劉少奇資産階級軍事路線の影響だと総括する。

 「第一課」  谷雨

登場人物
 夏彩雲…紡績工場の労働者。「工宣隊」の副団長、英雄人物
 大双…夏彩雲の双子の娘。紅衛兵の「小衛」に属す。
 小双…夏彩雲の双子の娘。紅衛兵の「大衛」(現在、大学の権力を握る)に属す。
 阿秀…彩雲の同僚。病気がち。阿香…彩雲の同僚。活発な性格。
 老唐…工宣隊団長。軍隊の経験があり、気が荒い。
 趙子海…「学工農」を率いる。セクトにとらわれず、工場、港で働く。
 小虎…「学工農」の一員。 
 春花ねえさん…阿秀の赤ん坊を育てる。

あらすじ
 1968年夏、紅衛兵に実権を握られた紡績大学に彩雲、老唐が率いる工宣隊が入る。彩雲は、資本主義にむしばまれた、阿秀の息子の話をし、劉少奇の修正主義教育路線を批判しようと呼びかける。